働き方

【女性活躍が進まない理由】解くべき課題を見極めよう。生産性はもっと上げられる!

大東めぐみ

売り込まなくても売れるマーケティングを身に着け
自由な働き方を叶える
ProjectF主宰·大東めぐみです!

安宅和人さんの『シン・ニホン』2020/2/20 NewsPickパブリッシングを読みました。

今の日本の課題閉塞感が漂って、この国大丈夫なんだろうかと
感じる方も少なくないと思います。

お先真っ暗感のある日本の現状について、 データベース、ファクトベースで
今このような状況であるということを冷静に分析をしている本です。

事実を知った後には、安宅さんが思う「日本はこれからどうなっていけばいいか」という
グランドデザインも提唱してくれています。

広い領域について書かれている分厚い本ですが、
今日はとくに「女性の活躍」について
「生産性の向上」が欠かせない
というお話を見ていきたいと思います。

最後に私たち個人ができることについても触れていますので、どうぞ最後までお読みくださいね!

臭いものに蓋をするべからず。「問いの質」を高めよう!

9年前に『イシューからはじめよ』という本を書かれています。
知的生産について書かれた本です。

私は当時、会社に入社したばかりで、仕事のできなさに絶望していた頃です。

この本を読んだ時、あたまを金づちで殴られたかのような衝撃がありました。
「私が仕事ができないのはそういうことか!」と何回も読み返しました。

『イシューからはじめよ』とは解くべき課題をしっかり見極めようということです。

解けない問題に時間を浪費したり、ぼんやり考えても仕方がない。
本当に問題解決しようと思ったら、何を解こうとしているのか
「問いの質」を高めることが大事なんだと書かれています。

気合や根性でとにかく頑張ることが好きな日本人には、圧倒的に足りない視点だと思います。

でもそれだと生産性も上がらないし、短い時間で高い成果を上げることはできません。

私はショックを受けて「日本人の生産性が低いのはこれのせいなのか!」と腑に落ちました。

『シン・ニホン』はこれからの時代どうすれば、後世に良い日本を残していけるのかという本です。

「では一体何が不安なのか?」その漠然とした閉塞感を事実、ファクトデータを基に徹底的に議論しています。

安宅さんの言葉を借りると
「臭いものに蓋をしてはいけない」
ということ。

この国は大きな借金があります。
毎年毎年増えていく借金‥それも見ないふりをしたくなるわけです。

でも、徹底的に「何が不安」で
「何が日本には足りていなくて」
「どうしてこんなに課題が山積みになっているのか」
まず数字やデータで見ていくんです。

事実を知ると、とても辛い残念な気持ちにはなってくるんですが、そこでこの本は終わりません。

では「素晴らしい国を残して行くには何をすべきなのか?」という提言です。

日本の男性は世界一長時間労働して、日本の女性が男性の5倍家事をしてそれを支えている

女性活躍について「なぜこれが進んでいないのか?」安宅さんがデータで考察しています。

日本のジェンダーギャップ指数は、先進国中かなり低いです。
その原因は、「日本の生産性の低さが問題だ」ということが分かってきました。

男性も好きで女性に家事育児をさせて、社会進出を止めているわけではなく、
ただ男性のほうが長時間労働で生産性が低く、物理的に家事育児を手伝えなくなっているんです。

男性が家事をしている時間は主要国中、最下位。
そして働く時間は世界一長い。

一方、日本の女性は毎日224分家事をしています。
これは男性の5倍です。

家事をする時間を減らせば、女性ももっと働けるはずです。 

みんな頑張って家事は減らしています。
でも時短した分は誰が使っているかと言うと男性が使っているんです‥。

ある意味かわいそうな気がしますね。
男性が世界で1番働いて、それでないと生産性が担保できないなんて気の毒なことです。

子供が小さいうちは、男性だって家で子どもといたいと思います。

だから家事ができないのは旦那のせいではなく
「日本という社会構造のせい」
なので、夫婦でケンカしてる場合じゃないんですよ。

短い時間で成果を上げるように仕事しないと、女性の社会進出は積まないということです。

また、女性の学歴も問題です。

女性が高い学歴をつけるのも、主要国に比べると低いそうです。

アメリカのプリンストン大学では、女性と男性の比率が半分半分。
50年かけて男女の比率を同じにしてきました。
一方、日本の東京大学は、女性の比率が17%しかいません。

女性が高い学歴を持たずに、活躍するのはむずかしいでしょう。

でも、女性が重要な決定を下すポジションに行かない限り、男性主導で世の中は決められて行きます。
体制も変わらないわけです。

問題は全部つながっていて、どこかでその悪循環を切らないと状況は変わっていきません。

今すぐ私たちひとりひとりにできること。テクノロジーを駆使して生産性を高めよう!

では私たち個人ができることは何かなと考えた時、まずは「労働生産性を上げること」です。

  • 一人一人が学ぶ
  •  ITを活用する
  • テクノロジーをアップデートする
  • 自分の声を上げていく

少しでもいいから自分の労働生産性を高めていくことを考えてみましょう。

男女共に余裕ができてくると、もう一人子供が欲しいなとか、キャリアアップしたいなとかそういう気持ちになってくるわけです。

「ハンコがいる」とか「営業は足だ」とか言わずに、オンラインに切り替えれないか探ってみましょう。

個人を責めているのではなく、せっかく人生の大事な時間を使って働くんです。

「もっと短い時間で高い価値を生み出そうよ」ということを私は言いたいわけです。

先にゴールを決めて、そのためにどういうリサーチが必要かと、解くべき課題をしっかり見極めることです。

「最終的な成果物」をイメージせずに、気合いでだけでやっている所が生産性が上がらない理由かもしれません。

ひとりひとりの仕事の仕方を変えるだけでも、生産性を上げることはできると思います。

1時間あたりに生み出す価値をもっと上げていきましょう。
6時に家に帰るようにして、また自分が新しい分野の勉強することができれば、結局それが本業にも繋がるはずです。

『シン・ニホン』安宅和人 News Pickパブリッシング 2020/2/20 
『イシューからはじめよ』安宅和人 英治出版  2010/11/24

記事URLをコピーしました